株式会社CLINIAL(東京都渋谷区)の代表取締役・水野孝昭は、第22回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO 2025)における会長企画シンポジウム6「がん遺伝子パネル検査は1次治療開始前に実施するべきか?」に招聘され、「固形がん患者における初回治療時の包括的ゲノムプロファイル(CGP)検査の実現性と治療選択への有用性を評価する多施設共同前向き研究(NCCH1908:UPFRONT試験)」の成果を報告しました。
NCCH1908:UPFRONT試験は、進行・再発の非小細胞肺がん、乳がん、胃がん、大腸がん、膵がん、胆道がんを対象に、初回全身治療開始前のタイミングで包括的ゲノムプロファイル検査(NCCオンコパネル)を実施することの実現性と臨床的有用性を評価する多施設共同前向き研究であり、先進医療Bとして実施された医師主導臨床試験です。
シンポジウムでは、本試験により得られたデータをもとに、主に以下について議論が行われました。
- 初回治療前にCGP検査を行うことで、治療標的となり得る遺伝子異常(actionable alteration)を早期に把握できること
- その結果として、分子標的薬や臨床試験などの選択肢を見据えた治療戦略を、より早い段階から検討しうる可能性があること
- 一方で、検査結果が実際の治療選択に結びつくまでの制度面・運用面の課題(保険適用の範囲、混合診療との関係、検査実施のタイミング調整など)
同セッションでは、NCCH1908:UPFRONT試験に加え、先進医療B「FIRST-Dx study」の1年フォローアップデータや、乳がん・前立腺がん領域におけるパネル検査の位置づけに関する報告も行われ、標準治療前にがん遺伝子パネル検査を組み込む戦略の利点と課題について、多角的なディスカッションが展開されました。
当社は、こうした医師主導臨床試験および学会での議論から得られた知見を、がんゲノム医療を支えるデータ基盤・プロダクトの開発に活かし、患者さん一人ひとりにより適切な治療の選択肢が届く医療の実現に貢献してまいります。
(参考)
学会プログラム:第22回日本臨床腫瘍学会学術集会 会長企画シンポジウム6「がん遺伝子パネル検査は1次治療開始前に実施するべきか?」 | 第22回日本臨床腫瘍学会学術集会 【 2025年3月6日(木)~8日(土) 神戸コンベンションセンター 】
https://site2.convention.co.jp/jsmo2025/program/
標準治療前のCGP検査実施の有用性と課題:2つの試験結果から考える | がん情報サイト「オンコロ」
https://oncolo.jp/news/jsmo2025_03
保険診療では「標準治療終了(見込み)」後だが・・・がん遺伝子パネル検査の早期実施を議論:日経メディカル
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/search/cancer/report/202504/588191.html